禁煙>妊婦の喫煙は無責任の象徴

タバコは有害であることは何度もお話ししてきましたが、このことを
特に気にして欲しいのは「妊婦」です。タバコは胎児に大きな影響を
与えます。結論から先に言うと、「妊婦はタバコを吸うべきではない」です。
以下では具体的にタバコが胎児にどのような影響を与えるのかを紹介します。

タバコの影響が最も大きいとされるのは生まれてくる子供の「低体重」です。
非喫煙者の子と比較してみると、約200gくらい体重が少ないというデータが
出ています。
つまり、妊婦の喫煙は「未熟児出生のリスクが高くなる」のです。その確率は
非喫煙者の「2倍〜3倍」とされています。
なぜこのようになるのかというと、喫煙によって血流が悪くなり、胎児への
栄養供給が十分にされないからです。

「流産」や「早産」もタバコによって引き起こされやすくなってしまいます。
特に流産率へのリスクが高く、1日に20本以上吸っている妊婦は非喫煙妊婦の
約2倍以上の確率で流産しやすくなってしまいます。
また、早産率も非喫煙者と大きな差があります。その確率は1日の喫煙本数の
増加に比例して高くなっていきます。以下でおおよその数値を紹介しますので、
参考にしてください。
・1日の喫煙本数が「10本以下」→早産確率は非喫煙者の「1.5倍〜2倍」
・1日の喫煙本数が「11〜20本」→早産確率は非喫煙者の「2倍〜2.5倍」
・1日の喫煙本数が「21〜30本」→早産確率は非喫煙者の「2.5倍〜4倍」
・1日の喫煙本数が「31本以上」→早産確率は非喫煙者の「5倍以上」

また、「胎児の先天的異常」も深刻な影響です。
先にもお話ししましたが、喫煙は母体から胎児への栄養補給を妨げてしまいます。
その為正常な発育ができず、形態異常を起こしてしまう可能性が高くなります。
「身体異常」や「知的異常」など、影響の出かたは様々です。
喫煙をするしないはその人の自由ですが、胎児に影響を与えてしまうのは間違い
ありません。「私の友達は平気だったから・・」という言葉を口にする人がいますが、
自分の出産に友達の出産は関係ないのです。「友達がうまくいった＝自分もうまくいく」
という根拠のない自信をもつのはやめましょう。